タレントマネジメントシステム/ツールの比較ポイント、おすすめの選び方を解説

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タレントマネジメントシステム/ツールは、人材に関する情報を一元化し、会社で共有することで評価や育成に役立てることを目的としています。査定のためだけではなく、人材開発や活用にも活かしていくのがタレントマネジメントシステムの大切な部分。多くのシステムが登場していますが、どのようなポイントに注意して選べば良いのか、比較ポイントや導入に向けた選び方を確認していきましょう。

比較ポイント1:自社の課題に合うものを選ぶ

タレントマネジメントシステムの主な目的は「評価」「育成」「活用」です。多くのシステムがありますが、それらはこの目的に合せた「評価業務支援タイプ」「目標管理支援タイプ」「人材活用支援タイプ」に分類することができます。更に、この3つの目的に加え、離職防止機能を備えているのが「多目的タイプ」です。タレントマネジメントシステムを選ぶときは、まず自社の人事が抱えている課題を考え、どんな機能が必要なのか優先度を付けて考えるといいでしょう。それぞれのタイプには特徴があります。

多目的タイプ

まず幅広い目的に対応することができる「多目的タイプ」。評価、育成、活用に加えて離職防止の効果も期待できます。「評価精度を新しくしたい」「人材情報を見える化したい」「社内コミュニケーションを活発にしたい」など、人事に関する課題が大きいときは、この多目的タイプを選ぶと良いでしょう。一度タレントマネジメントシステムを試してみたい、という場合もおすすめです。

評価業務支援タイプ

「評価業務支援タイプ」は、文字通り評価業務の支援に特化したタイプです。評価に関する情報がクラウド上に集約されるため、転記や最速と言った人事担当者の負担を減らすことができます。評価精度そのものに課題はないが、運用面を改善したいときに役立ちます。

目標管理支援タイプ

「目標管理支援タイプ」は、評価だけではなく、評価した後の育成に適しています。従業員の能力を伸ばすためには、重要業績評価指標(KPI)を設定したり、目標に向かって働けるよう働きかけたり、必要に応じてコミュニケーションを取り相談に乗る必要があります。そうした育成業務に必要な機能が揃っているタイプです。

人材活用タイプ

「人材活用タイプ」を使うと、人事異動や昇格といった社内の動きを、明確な根拠に基づいて行うことができるようになります。人事担当の勘や印象で人事を行っていると、思ったように効果が出なかったり、従業員の納得を得られないなどいろいろなデメリットが考えられます。かと言って慎重になるとそれだけ業務が煩雑になり、担当者の負担する工程は増えていきます。

データに基づいた人事であれば、人事担当も自信を持って人材を活用できるはずです。新規事業の立ち上げやメンバー選び、幹部候補選びなどにも役立てることができます。その他にも「キャリアを体系化して社員にキャリアパスを提示したい」「新しい資格やスキルの獲得を、社員に動機付けしたい」「社内で得られるチャンスを社員にシェアしたい」といった目的がある場合も、人材開発に関する機能を中心にシステムを比較検討するのがいいでしょう。

比較ポイント2:人事評価に対応しているかどうかで選ぶ

人事評価には、MBO(目標管理制度)、360度評価、コンピテンシー評価など、いろいろな評価精度が存在します。タレントマネジメントシステムを選ぶときは、自社の評価システムと同じ評価システムが利用できるかどうかが重要になります。サービスによって対応している評価システムが違うので、しっかりと確認しましょう。制度に対応したフォーマットが既にあるものや、評価制度をカスタマイズできるものもあります。これが違っていると折角導入したシステムを100パーセント活用できず、いつの間にか使わなくなってしまったという事態になりかねません。

比較ポイント3:使いやすいものを選ぶ

やはり使いやすさは重要です。UIやUXが使いやすいか、操作はしやすいかなど、いろいろな点に注目するようにしましょう。簡単な操作、短い操作手順で見たい情報が見られるか、グラフで推移をチェックできるか、柔軟なフィルタリングが可能かどうかも、使いやすさに直結するポイントです。また、導入のための支援やサポート範囲も重要な点です。タレントマネジメントシステムを自社で活用していくためには、自社に合わせた使い方を決めたり、従業員にシステムの使い方を覚えて貰う必要があります。専任のサポート担当が導入を手伝ってくれるサービスがあると安心です。また、導入後、実際に運用していく段階でのサポートを行っているところもあります。システムの使い方だけではなく、運用や分析についてサポートしてくれるサービスもあるので、有料無料など活用条件と合わせて確認しておくといいでしょう。

事務作業や手続きを効率化できるかどうか、というのも大切なポイントです。例えば、人材管理や人事評価だけではなく、従業員に関する情報変更を簡単に行えたり、従業員本人が行えるようになっていると、事務作業を大幅に効率化することができます。その一方で、セキュリティ面にも気を配る必要があります。アクセス制限や端末認証機能、パスワード設定、自動バックアップ機能など、従業員の個人情報を扱う以上、強固なセキュリティ機能は必須となります。情報を守りつつ、従業員にとっては使いやすいシステムを選ぶようにしましょう。

タレントマネジメントシステム/ツール導入の成功ポイント

タレントマネジメントを成功させるためには、まず企業全体が抱えている問題点を明確化することがポイントです。問題点を明確化する際には、繰り返しブラッシュアップして問題点の精度を高めていってください。また、問題点を数値化・データ化するなど、具体性を持って対処することも大切です。その他には、タレントマネジメントを導入する前に、既存の従業員に理解を得ておくこともポイントとして挙げられます。 成功事例から学ぶことも、タレントマネジメントを成功させるためのポイントです。成功事例を参考にすると、より具体性を持ってタレントマネジメントを導入・運用できます。ちなみに、以前まで各グループ会社ごとに人事評価を行っていた大手企業が、タレントマネジメントを導入して人事評価を全社で統一したという事例があります。人事評価を統一したことで、より適材適所に人材を配置できるようになり、結果的に企業の業績アップにつながっていったという成功事例です。

逆に、失敗事例を参考にすることも大切です。失敗事例を参考にする、リスクマネジメントをプラスした施策を行うことができます。ちなみに、必要となる人材を明確化していなかったために、既存の人事と適切な連携が取れなかったという失敗事例があります。結果的に、採用時に適切な人材を確保できず、目的としていた企業の業績アップにつながることはありませんでした。その他には、タレントマネジメント運用後に個人情報など細かいデータ収集に社員の協力が得られなかったという事例もあります。

タレントマネジメントシステム/ツールを活用するメリット

タレントマネジメントシステム/ツールを活用するメリットとしては、採用の際にミスマッチを減らせるという点が挙げられます。タレントマネジメントを念頭に置いて採用すると、従来の採用基準に合致していなくても、ハイパフォーマーの人材を特例として採用することが可能です。結果的に、優秀な人材をより多く確保できるので、企業の成長・躍進へとつながっていきます。

従業員の定着率が高くなるという点もメリットの一つです。タレントマネジメントは、人材の特性やスキルを活かして育成・配置するために、各従業員がやりがいを持って業務に取り組むことができます。やりがいを持って業務に取り組むとモチベーションが高まり、同時に責任感や達成感も得られるため、自ずと「現在の仕事をやめたい」という思考に至らなくなります。また、それぞれが生き生きと働く職場はチーム力やエンゲージメントの向上にもつながっていくので、相乗効果ですべてが良い方向へと進んでいくという点もメリットといえるでしょう。

その他には、スムーズに採用管理できるというメリットもあります。タレントマネジメントを活用すると、社員の経験値やスキル、勤務年数、個人情報などを明確化できるので、企業側が社員情報を属性に分けて一元管理することが可能となります。結果的に、採用時に最も必要な人材をスムーズに把握・認識できるのです。

タレントマネジメントシステム/ツールを効果的に活用しよう

業務効率アップや従業員の定着率向上など、企業の業績アップに大いに効果を発揮するタレントマネジメントシステム。タレントマネジメントを成功させるためには、あらかじめ適した導入方法やポイントを認識しておくことが大切です。導入の際には、自社の目的・希望に適したタレントマネジメントシステム/ツールを選ぶようにしましょう。